「司法書士」「行政書士」 - 何となく聞いたことがあると思いますが、「弁護士」「税理士」に比べるとマイナーで、その内容について知らない人が多いかと思います。書店の資格のコーナーに行くと、「司法試験」「税理士」などと並んで「司法書士」「行政書士」と名のついた書籍が数多く並んでいます。何となく法律に関係していそうで難しそうな印象を受けるかもしれません。そもそも「弁護士」「税理士」「司法書士」「行政書士」などは 士業 と言われるものの一つで、国家資格に合格した人だけがなれます。資格を有することで専門性を必要とする仕事をすることができるようになります。
このサイトでは「司法書士」「行政書士」が実際にどのような資格で、どんな仕事をしているのかを簡単に説明していきます。
司法書士が行う仕事は多岐にわたりますが、その主なものは以下の 3 つです。
「登記」 は土地やマンションを購入した人にはなじみがあるかと思いますが、土地、建物そして会社などを登録する手続きです。こうした登記を行うには複雑な書類の作成や申請を行う必要があるのですが、司法書士はその代理業務を行うことができます。 「裁判事務」 は裁判を行う際に必要となる書類作成や訴訟を行います。弁護士とは異なりできる範囲は限られていますが、相続や金銭トラブルなど一般人に関わりが深いものはその対象となるでしょう。 あと、近年必要性が増してきているのが 「成年後見」 の仕事です。認知症などで判断力が十分でない本人代わって財産を管理する成年後見制度にかかわる手続きを行うことができます。
司法書士になるためには 「司法書士試験」 に合格する必要があります。その難易度は「司法試験」よりは低いものの最難関の国家資格の一つといってよいでしょう。合格率は 3% 程度で法律に関する幅広い知識が問われることになります。
「カバチタレ!」という漫画、ドラマで一気に知名度が上がった行政書士ですが、その主な仕事は 官公庁に提出する書類の作成と提出代行 になります。作成できる書類の数が多岐にわたることから、やり方によっては司法書士以上に広がりのある仕事といえるでしょう。遺言、相続、成年後見からビジネス関連の法務手続きまで幅広く行うことができます。
行政書士になるためには 「行政書士試験」 に合格する必要があります。その難易度は「司法書士試験」より低く、合格率は 10% 程度となっています。
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以上、司法書士、行政書士について簡単に見てきましたが、実際には 重なる業務も多く なかなか区別が難しいというのが正直なところです。とりあえずは 「司法書士は登記。行政書士は行政関連の書類作成を幅広く。試験の難易度は司法書士 > 行政書士」 と覚えておけばよいのではないでしょうか。法律関係に明るくない場合は、まず行政書士試験をめざしてみるのがよいと思います。